自然研究路は、古くからの湯治場として知られる後生掛温泉の前から始まります。
一周約四十分とコンパクトな行程ですが、日本一の規模といわれる泥火山や大湯沼、女の幸せを後生に掛けて温泉名の由来となったオナメ・モトメの噴気孔、紺屋地獄、マッドポットと名づけられた火山現象などを、まじかに見ることができます。
研究路の周辺は、硫化水素を含むガスの噴気や強酸性の温泉が出ています。そのため、ふつうの植物にとっては厳しい環境になっていますが、このような環境に耐える、硫気や酸性に強い植物が生息しています。
八幡平ビジターセンターの前に広がる大沼には、一周約二キロメートル、所要時間三十分ほどの研究路が整備されています。
研究路の入り口は八幡平アスピーテライン際にあり、ここから約二百五十メートルは車椅子も利用できるなど、全体的に歩きやすい周回コースとなっています。
大沼に来たらぜひ歩いてみましょう。静かな自然の中で、たくさんの湿原植物を観察することができます。
ビジターセンターは八幡平の案内役として、八幡平の自然に親しむための展示やビデオの上映、最新の気象情報、高山植物の開花時期、周辺の道路状況などを提供しています。また、さまざまな自然観察会も企画されており、八幡平の自然がより身近に理解できます。
高山植物群落が発達しているので、植物観察には最適なコースです。高層湿原や点在する沼も、八幡平の特徴ある自然を知るうえで、重要な見どころです。
一周が約二時間、駐車場からの登り始めは少々きついが、その先は高低差もなく歩きやすいです。
コースの出発点となる見返り峠駐車場は、大型バスを含めて約二百三十台が駐車できるので、車の乗り入れも安心です。
見返峠駐車場の一角には八幡平パークサービスセンターがあります。登山路の状況から天候の見通し、高山植物の開花状況、バス乗り場案内、落し物、迷子などさまざまな問い合わせにも気軽に応じてくれます。